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2018年8月9日木曜日

定置用リチウムイオン蓄電システム、2017年度の出荷数は「過去最高」

日本電機工業会(JEMA)は2018年7月、2017年度の定置用リチウムイオン蓄電システムの国内出荷実績を公表した。台数ベースでは2016年度比43%増の4万9481台、容量ベースでは、同比36%増の32万4609kWh(キロワット時)となった。定置用リチウムイオン蓄電システムの出荷台数は、1939台を記録した2011年度から、翌年の2012年度には5.9倍の1万1449台と急拡大した。その後2013~2015年度にかけて、前年度比1.4倍以上の成長ペースが続き、急速に普及が進んだ。2016年度は対前年度比で減少(92%)となったものの、2017年度に記録した4万9481台は、過去最高の年間販売台数で、前年度比も143%と高い伸びを示した。累計出荷台数は2016年度に10万台を突破し、2017年度までで17万5273台となっている。
「テクノロジー_2018/08/09」

2018年8月7日火曜日

ニオブ-タングステン酸化物電極でリチウムイオン電池を急速充電

ケンブリッジ大学の研究チームは、ニオブ(Nb)とタングステン(W)の酸化物をリチウムイオン電池の電極材料として用いることで、これまでにない急速な充電が可能になるとする研究成果を発表した。報告されている化合物の結晶構造はかなり複雑ではあるが、扱いの難しいナノ粒子などではなく、ミクロンオーダーの比較的大きな粒子で良いため実用的であると主張している。研究論文は「Nature」に掲載された。リチウムイオン電池の充放電速度は、リチウムイオンが電解質を通って正極と負極の間を移動する反応の速さによって決まる。充放電速度を速くするためによく使われるのが、電極構成材料の粒子サイズを小さくするという方法である。粒子サイズが小さいほうがリチウムイオンの移動距離が短くなるので充放電レートの性能は上がると考えられる。ただし、電極の構成粒子をナノサイズまで小さくすることには、実用面でさまざまな課題がある。例えば、ナノ粒子を使うことで、電解質との間で本来必要のない化学反応が起きやすくなり、電池の寿命が縮まるという問題がある。また、ナノ粒子は生成に手間がかかり、コストも高くつく。
「テクノロジー_2018/08/07」

2018年7月4日水曜日

芙蓉総合リース、東大発・蓄電池ベンチャーに出資

芙蓉総合リースは6月29日、蓄エネルギーシステムを開発する東京大学発のベンチャー企業であるエクセルギー・パワー・システムズ(東京都文京区)と資本業務提携したと発表した。エクセルギーが実施する第三者割当増資を引き受け、次世代型の蓄エネルギーシステムなどの販売やサービスの提供をファイナンス面でサポートする。
 エクセルギーは、独自開発の水素蓄電池「エクセルギー電池」を活用した次世代蓄エネルギーシステムなどの開発・製造を手掛ける。エクセルギー電池は、温度上昇を5度以内に抑える独自の電池構造を採用し、一般的な蓄電池を大幅に上回る連続的な急速充放電が可能という。また、電池内部に水素を封入して酸化による電極の劣化を抑え、一般的な蓄電池を大幅に上回る充放電のサイクル寿命15万回以上を実現したという。電離起電力を充電電圧で設定できるため、制御装置がなくても過充電せずフローティング充電が可能で、無停電電源装置などにも向くという。リチウムや有機溶剤などを使用せず安全性にも優れる。
「テクノロジー_2018/07/04」

積水化学工業、「太陽光2019年問題」に対応 蓄電池販売強化

積水化学工業(東京都港区)は蓄電池の販売強化に乗り出した。来年、太陽光発電の余剰電力買取制度の固定買取期間10年が満了するOBが出てくるため。これは、太陽光2019年問題とも言われ、売電から自家消費に切り替えるユーザーが増加するとされる。同社は自家消費のために電力を貯める蓄電池の購入ニーズが高まるとみている。販売する蓄電池はニチコン、京セラ、シャープなどの商品。価格は容量が1キロワットで15万円ほど。「売れ筋は8キロワットで、100万円を超える」(常務執行役員住宅カンパニーリフォーム営業統括部長兼経営管理部長、上脇太氏)。主な営業対象は来年、余剰電力買取制度の固定買取期間の10年間が満了するオーナー。「約5万~6万棟あり、今後も毎年1万棟ペースで出てくる」(上脇氏)。同社は1998年から太陽光発電を取り入れた住宅販売を開始。「他のハウスメーカーに先駆けて取り組んできた」(上脇氏)というように、同社の約52万棟のOB邸のうち、約17万棟が太陽光を搭載。2016年にはギネス記録としても認定されている。同社はリフォーム事業においても太陽光を積極推進。7年前の2011年3月期ではソーラー事業で273億円の受注があり、「他の住宅会社に比べてかなり大きかった」(上脇氏)。しかし、前期は35億円弱。ピーク時より大幅に業績を落としている。固定買取金額が下がってきたことが要因で、今後も太陽光発電システムの販売は大きな拡大を見込めないと判断。今後は蓄電池提案を重視していく。
「テクノロジー_2018/07/04」

2018年7月2日月曜日

パナの「テスラリスク」はEV電池だけじゃない

「テスラが経営危機にあるという認識はしていない。(テスラの量産型セダン)『モデル3』の生産遅延に対しては、担当者が毎日のようにコミュニケーションを取っている。ご懸念いただかなくても大丈夫だ」
6月27日に開かれたパナソニックの株主総会。株主から米テスラとの協業リスクを問われると、車載事業を展開するオートモーティブ・アンド・インダストリアルシステムズ社を率いる伊藤好生副社長は力強くこう答えた。テスラとEV用電池の供給で提携するパナソニック。これまでテスラがモデル3の量産計画を2度も先延ばしにした影響もあり、二次電池事業は赤字に沈んできたが、状況は好転しているようだ。テスラは生産設備の大規模刷新などを経て、6月末には「(週次5000台の)目標を達成する可能性がかなり高い」(テスラのイーロン・マスクCEO、6月5日の株主総会での発言)。それを受けて、今はむしろ「(パナソニックがテスラに供給する)電池の供給が足りない状況も出てきた」(伊藤副社長)という。
「テクノロジー_2018/07/02」

2018年6月22日金曜日

世界の発電量、2050年には風力・太陽光で半分、BNEFが予測

「安い蓄電池」が風力・太陽光を後押し
米Bloomberg New Energy Finance(BNEF)は6月19日、蓄電池の急速な発展により、2050年には世界の発電量の50%を風力と太陽光発電が占めるとの予測を発表した。その一方で、石炭火力の全世界の発電量に占めるシェアは、38%から11%に激減するという。同社の65人超のアナリストが各国の電力システムの精巧なモデリングを行い、電源別のコストダイナミクスに関する研究結果を長期エネルギー見通し「New Energy Outlook 2018(NEO2018)」として取りまとめた。
「NEO2018」によると、2010年以降すでにリチウムイオン電池のコストはMWhあたり約80%低下しており、2020年代以降は電気自動車(EV)の製造が増加するにつれて引き続き低下すると予測する。2050年までに蓄電池の設備容量に対して5480億ドルが投資される見込みで、その3分の2が系統側に、残り3分の1が家庭や企業に設置されると予測する。
BNEFのアナリストは、「安価な蓄電池により、風力と太陽光による電力供給がより巧妙になる。つまり、風が吹かなくても、太陽が出ていなくても、蓄電池を導入することで、これらの技術が需要を満たせるようになる。その結果、再エネが、既存の石炭、ガス、原子力をますます浸食していくことになる」と見ている。
「テクノロジー_2018/06/22」

2018年6月13日水曜日

定置型蓄電池の世界市場、年率34%で成長、2023年に85億ドル規模

アイルランドの調査会社であるリサーチ・アンド・マーケッツ(Research and Markets)社は6月7日、定置型蓄電池システム(BESS)の世界市場は2018年の19.8億ドルから、2023年には85.4億ドルに拡大し、年率(GAGR)33.9%で成長するとの見通しを発表した(関連記事)。  同社が刊行した調査レポート「定置型蓄電池システム市場 ― 2023年までのグローバル見通し」によるもの。同レポートでは定置型蓄電池システムの材料、タイプ、接続や所有の形態、用途、地域などの項目ごとに詳細な分析を行ったとしており、市場の概況や今後数年間の成長見通し、主要なメーカーなどをカバーしている。
 市場の成長をけん引する要因としては、蓄電池を電力網に接続するソリューションへの需要が増加していること、太陽光や風力などの再生可能エネルギー分野におけるリチウムイオン蓄電池技術への需要が大きいこと、同蓄電池のコストが下落していることを挙げている。
「テクノロジー_2018/06/13」

2018年6月6日水曜日

蓄電池の需要は急増、2030年の市場規模は1.2兆円以上に (1/2)

調査会社の富士経済は、低価格化によりリチウムイオン電池の採用が増加する、電力貯蔵・動力分野における製品別二次電池の世界市場調査を行った。2030年のグローバル市場規模は、2017年比6.6倍の1兆2585億円まで拡大すると予測している。 再生可能エネルギーの大量導入により電力系統の運用における調整力の確保や送配電網の整備が課題となっている。課題の解決手段として電力貯蔵システムが有望視されており、系統側での周波数制御や需給調整、再生可能エネルギーの出力変動対策用途、需要家側でのピークカット、ピークシフト、デマンドレスポンス(DR)をはじめとしたエネルギーサービス用電源用途など、活用シーンが広がってきた。
「テクノロジー_2018/06/05」